魅力的な大島紬の柄をご紹介

魅力的な大島紬の柄をご紹介

着物が注目されるようになり、冠婚葬祭や成人式だけでなく日常で着物を着る人が増えてきました。
着物は様々な柄や素材、さらには風合いのものがありますが、そのなかでも支持を集めているのが大島紬です。
黒地に独特の風合いと柄を備えた大島紬の着物は、普段使いにはもちろん、お出かけにもぴったりです。
様々な場面で活躍することから、一枚は持っておきたい逸品です。
着物が好きな方の中には、興味を持っている方も少なくないのではないでしょうか。
また、着物だけでなくカバンなどの小物にも使用されていて、広くファッションに取り入れられるところも魅力の一つです。
人気の理由について、名前の由来や歴史などを織り交ぜつつご紹介しましょう。

大島紬の柄と名前の由来

大島紬は鹿児島の南方にある奄美大島を中心に、古くから生産されてきました。その歴史は古く、奈良東大寺に残された700年代の文書にその名前が残されてているそうです。
奄美大島は遣唐使の中継地点だったことから、奈良でもその名が知られたようです。
大島紬は絹で織った平織の生地を、樹皮を煮だした染料で染めてから、泥土によって染めることで独特の風合いを出す製法を取っています。
ティーチギと呼ばれる樹木の染料はタンニンが多く含まれていて、泥中の鉄分に反応することで黒色が生まれるそうです。
こうして作った反物は、虫食いや湿度などに強く丈夫だとされています。
深みがある黒色は、奄美大島の自然が生み出したと言っても過言ではありません。
さらに絹を織った後に木綿で絞り込むことで、独特の柄を描き出す方法もとられています。
土地に伝わる花や蘇鉄、鹿児島の傑物で奄美大島と関わりの深い西郷隆盛の名前を冠した柄など、多様なデザインも魅力の一つです。

大島紬の柄の一覧

龍郷柄
龍郷柄
亀甲柄
亀甲柄
バラ柄
バラ柄

奄美大島には本場奄美大島紬織物協同組合があり、伝統的な製法を守り現代に受け継がれてきた大島紬が生産されています。
印象を大きく変えるのが、独特の模様にあります。
それを生み出しているのが、独自の染め方にあります。
絹を織ったものを、木綿を使って模様を出すために布を締める製法が取られています。
この餅締めと呼ばれる製法は、奄美で独自に発展してきました。
一覧を見てみると、大きく三つに分けることができます。
一つは龍郷柄と呼ばれるもので、奄美に自生するソテツの葉と実を幾何学的にデザインしたものです。
しなやかで細やかなデザインのために、女性向けとされています。
二つ目が、亀甲柄と呼ばれるもので、亀甲を中心に様々なタイプのものがあります。
シャープではっきりとしたデザインは、男性向けとされてきました。
その他にも古典からモダンアートを取り入れたものまであり、現在も多様なデザインが開発されています。
伝統を守りながら新しさを取り入れているのも、人気の理由の一つではないでしょうか。

大島紬、柄で価値が変わる?

一般的に着物にする反物の値段は生地の質だけでなく、模様の細かさや染め方によって大きく異なりますが、大島紬も例外ではありません。
まず、使われている生地に厳しい決まりがあり、一定の面積に使われる糸の多さが他と比べると多いと言われています。
さらに、独特の模様を生み出すために、生地とは別に複雑に編み上げた木綿で締めてから、慎重に染めを行う必要があります。
そのため、生地に描かれた模様の複雑さで大島紬の価値は大幅に違ってきます。
価値の目安となるのは、一定の面積に見られる模様の複雑さです。
同じ生地でも、細かい柄を中心にしてデザインされていれば、それだけ値段が跳ね上がります。
他方でシンプルな模様を配したデザインのものもあり、そうした反物は比較的手の届きやすい値段で販売されています。
柄の美しさを楽しみつつ、目的にあったデザインのものを選ぶのも醍醐味と言えるでしょう。
細やかさを目安に価格を推し測ると、分かりやすくなります。

大島紬柄のイラスト

大島紬の独特の柄は、とても美しく魅力的です。
実際に生地を見てみると、その美しさを確かめることが出来ます。
さらに、その製法から虫食いや湿度などにも強く、孫の世代まで受け継がれる着物だと愛されてきました。
しかし、着物が人気とはいえ実際に購入するのは難しいとお考えの方も多いのではないでしょうか。
そこで、柄をイラストにして楽しんでもらうことで、その魅力を伝えようとする試みが関心を集めています。
実際の大島紬からデザインを取って、画像の素材として使ったグッズなども人気を集めています。
例えば、模様をデザインした年賀状やポチ袋、熨斗袋がウェブ上で購入することができます。
面白い所では名刺にも取り入れられています。
男女問わず広い世代に支持される模様は、贈り物にするのに最適なのではないでしょうか。
ウェブ上では一部がフリー素材で配布されているので、自分のアイディアでこうしたイラストを活用してみてもいいかもしれません。

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